2017/05/12 衆議院法務委員会で、日本維新の会・松浪健太議員は、携帯電話やスマートフォンの通話内容や位置情報など、全ての情報が筒抜けになる「IMSIキャッチャー」について、その危険性を訴え、何の取り組みも行っていないばかりか、存在さえ知らない政府を批判しました。
これは知らない人が多いのではないでしょうか? 私も知りませんでした。国会の場でこういう危険性が公に指摘されて、議論されるのは、国民にとってとても有益なことです。松浪議員は素晴らしいところに目を付けてくれました。
Forbes JAPANの記事に、IMSIキャッチャーのことがあります。
スティングレイ(Stingrays)は最近、プライバシー保護活動家の間ですっかり有名になったデバイスだ。Harrisが製造するその機器は、数キロメートル範囲で行われた通話やテキストのやり取りをすべて傍受する。米国の警察権力はそれを利用して犯罪に関わると推定される情報を収集しているが、その対象は罪のない人々の通話記録にも及んでいる。
スティングレイというのはHarrisというメーカーが作るIMSI(加入者識別番号)キャッチャーの商品名、ということのようです。
他にも作るメーカーはあるらしく、同じ記事によると、
中国や英国、イスラエルにもメーカーが存在し、圧倒的大手のHarrisからマーケットシェアを奪おうと狙っている。装置の販売価格は最高で14万8,000ドル(約1600万円)にのぼるが、一部のハッカーらは5,000ドル(約56万円)程度でこのデバイスを作成可能だ。
欧米ではかなり使われていて問題になっており、法規制が検討されているようです。しかし日本では政府関係者は誰も知らない、というのが現状で、それは上の動画のとおりです。
値段が高い機器のようですが、日本でもどこかで使われているかもしれません。早期の研究と規制が望まれます。
05/16には、衆議院法務委員会におけるテロ等準備罪の参考人質疑の中でIMSIキャッチャーのことが触れられました。
成城大学法学部教授の指宿信氏と、日本維新の会・松浪健太議員とのやりとりです。
IMSIキャッチャーについては、もう少し現実的に危機感を持った方がよさそうです。