「東北でよかった」今村雅弘復興相・メモを渡されるまで事の重大さに気づかず 2017/04/25

4月25日に「東北でよかった」などと発言して、即座に更迭・辞任となった今村雅弘議員。

自らが所属する二階派のパーティーで講演を行った際、この発言がありました。

 今村復興相は25日夜、自らが所属する自民党・二階派のパーティーで講演し、東日本大震災について「まだ東北で良かったものの、首都圏に近かったら莫大(ばくだい)な被害があった」と述べた。与野党双方から早速、閣僚の進退を問う声が挙がっている。  講演のノーカット動画と、その後の記者団とのやり取りを配信する。

東日本大震災でどれだけの損害があったか、その数字を読み上げる中でぽろっと出てきたのがこの発言。上記動画の1分30秒辺り。

今村復興相「これは、まだ、東北でですね、あっちの方だったからよかった、これがもっと、首都圏に近かったりすると、莫大なですね、甚大な被害が、あったと思っております」

ここだけ抜き出してみると、なるほどひどい発言です。まったく擁護できません。

でも、発言の前後を含めて、流れの中で聞いてみると、何の気なしに出た言葉なんだろうな、と思えます。気をつけないと聞き流すくらい自然な流れです。

「他意はない」といった意味のことを、公演後、記者からの質問の中で言っていますが、本人としてはまさにそんな意識で、おそらく

「首都圏で大震災が起きれば、被害はこの比ではない」

という意味のことが言いたかっただけなのでしょう。「東北でよかった」は余計です。

記者からの質問を受けていたときも、はじめは弁解を続けました。問題発言をしたことに全く気付いていません。

それが、動画の19分35秒辺りで、うしろから秘書の方でしょうか、メモを渡されてから一転、謝罪して頭を下げます。

メモには「謝罪」の文字があったといいます。つまりここでようやく、ことの重さに気付いたようです。

繰り返しますが、これは擁護できる発言ではありません。

そもそも本人に、意識的に東北を貶す意図はなかったかもしれませんが、無意識に発言されたとするなら、それはよりタチが悪いと言えます。

なぜなら、普段から「震災が東北でよかった」と思っていないと、ああいう発言がぽろっと出てくるはずはないですし、そして自分自信はそのホンネに気づけていないからです。

自分の中の矛盾に気づけない程度の人に、そもそも大臣なんて務まりませんし、国会議員としての資質にも欠けていると言わざるを得ません。

今村雅弘議員は、議員辞職するのが妥当かと思います。